2010年 02月 21日
共同体工学のすすめ - レジデント初期資料 よりの引用。 どうして人は行動するのか * 「人を動かす方法」は、アンケートでは調査できない * 同じ品質、同じ量のアイスクリームを、「四角」と「丸」、別の容器に入れて、価格を揃えて販売すると、「丸」い容器のほうが圧倒的に売れる。それがマーガリンなら、白いものよりも、黄色く着色したほうが売れる * ユーザーに「どんなアイスクリームが食べたいですか ?」なんてアンケートを行ったところで、「丸い容器がいい」なんて回答は得られない。誰もが自分は「自分は頭がいい」と思っているから、アンケートには「品質がいいもの」だとか、「環境に優しいもの」だとか、考えているようでいて、自分の購買を促した何かとは全く異なった答えを返す * 丸いアイスクリームを購入した人に種明かしをして、「どちらも同じだったんですよ」なんて指摘したあとでさえ、たいていの人は気取ろうとする。素直な人なら、「こっちのほうがおいしそうに見えたから」なんて感想を述べるだろうけれど、「頭がよく見られたい」ほとんどの人は、「丸い容器のほうが丈夫」だとか、「丸い容器のほうが環境により優しい」だとか、種明かしをされるほんの一瞬前まで、想像もしていなかったような「事実」を、その場で創作してみせる 後半については似た話を聞いたことあります。 たとえばある人に、一瞬だけ男の人の顔(Aさんとします)のイラストを見せます。 イラストを見せるのは本当に一瞬なので、見せられた人は何を見たのか、自覚はできません。 で、そのあと、その人にAさんと、もう一人別のBさんの顔のイラストを二つ見せてどちらの方が好き?と聞くとAさんと答える人の割合が通常よりも大きくなるそうです。 これはサブリミナル効果として、割とよく知られてます。映画の最中にコーラの画像を一瞬だけ映すとコーラの売り上げがあがる、とか。 でも、その実験には続きがあって、その人に「なんでAさんを選んだの?」と聞くと、「ハンサムだから」とか「やさしそう」とか、そんなもっともらしい理由を言うそうなんです。 実際は事前に画像を見てたからなのに。 人間って、自分で思った以上にさまざまな情報を脳に取り入れてて、総合的に判断してるのに、それを自覚してないんですよね。自分が『納得できる』シンプルな理由を見つけて、そう信じ込む。 多分引用した、アイスのカップの形とかも、何か別な要素を元に判断してるんでしょうけど、それは自覚できないんですよね。もっともらしい理由はつくけど、そんなもの信じちゃいけない。 こうした例のような事例、見つけるのは大変かもしれないですけど、世間で知られてない嗜好を発見できれば、商売とかには非常に有利に働くんでしょうねー。
by yusatoku
| 2010-02-21 21:03
| コラム
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