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2004年 12月 06日

冷たい校舎のときは止まる 布教用

と、いうわけで詳しい感想、というか布教活動を。
でもこの作品はミステリーなので重大なネタバレはしません。
あくまで紹介程度で。
冷たい校舎の時は止まる (上)
辻村 深月 / 講談社
ISBN : 4061823752
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冷たい校舎の時は止まる (中)
辻村 深月 / 講談社
ISBN : 4061823787
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冷たい校舎の時は止まる (下)
辻村 深月 / 講談社
ISBN : 4061823825
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あらすじ
ある雪の日学校に閉じ込められた8人の高校生。開かない玄関の扉、誰も来ない校舎。謎を追ううちに彼らは気づく。学園祭で自殺した級友の名が思い出せない…死んだのは誰!? 第31回メフィスト賞を受賞した学園ミステリー。

と、これだけ読んでどんな話だと思います?
僕は最初閉鎖系ミステリーとして、8人が一人ずつ殺されていって・・・、犯人は?トリックは?、とか
仲間割れが起きてお互い疑心暗鬼に…とか、そんな内容だと思ったんです。
「バトルロワイヤル」みたいな感じの。
でも全然違います。
全然、ではないかもしれないけど少なくともそんな方向性じゃないです。
これは学園モノです。それも極上の。
学校に閉じ込められた8人は、クラスの委員会の仲間。学園祭も一緒に成功させたとっても仲のいい仲間です。
でもそれぞれ、友達にはいえないような悩みや、不安、その他色々抱えてるわけです。
その描写が素晴しい。
一人一人の悩み、それぞれにすごく共感できちゃう。「ああ、こんなこと昔考えたなー」って。
例えば8人の中に、清水あやめという娘がでてきます。
この娘、成績は学年トップ、おまけに絵のコンクールで全国入賞してたりします。
典型的な才女です。
その彼女が物語の途中、こんなことを言います。
「私には、何もないから」

なにを贅沢な、と思うかもしれない。
謙遜なんてできるスペックじゃねえだろ、と。
でもこんな感情って、高校時代にはわりとあったりすると思うんです。
勉強ができるから、部活で活躍できるからってそれで満たされてるわけじゃない。
周りの人間が自分よりもっと輝いてて、素敵なものを持ってるように感じたり。

っていうかこれ、自分もわりと感じることなんですけどねー。

他にも心理描写がたくさんあって、どれもこれもいい感じ。
個人的には「HERO」(下巻の序盤にあるあたりです)とか好き。

学生時代の気分が味わいたい、もしくはそういうのが好きだという方は、ぜひどうぞ。
個人的には
学園:ミステリー:ホラー=5:3:2
くらいだと思うので、ミステリ好きな人もそうでない人も楽しめると思います。
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by yusatoku | 2004-12-06 16:47 | 読書


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